賃貸住宅に入居した場合の善管注意義務
善良なる管理者の注意義務を、善管注意義務と呼びます。
一般的な用語として、あらゆる分野で用いられるのですが、不動産の場合は賃貸住宅に入居しているひとに求められる義務として機能しています。
賃貸住宅に入居していて、どのような善管注意義務があるかといえば、代表的なものが報告です。
入居中の賃貸住宅で、室内の設備が壊れてしまった場合は、不動産の所有者と管理者である不動産会社が責任を持って対処します。
しかし所有者も不動産会社も、入居者の室内の設備が壊れてしまった事情を把握できないのが自然です。
入居者が報告する義務がある、と解釈できます。
壊れた設備を修理するのは、所有者と不動産会社のほうですが、報告しなければ壊れている状況を把握できません。
そのまま放置し続けていると、修繕が困難もしくは不可能になってしまう可能性も出てきます。
トラブルに気づいたら、迅速に不動産会社に報告しましょう。
電話でも、メールでも、あるいはFAXでも構いません。
入居者にとっての善管注意義務が、トラブル発生時の報告義務だからです。